脈診とは

西洋医学でみる脈は、1分間に何回打つかという脈拍をみています。

東洋医学では「脈状診」と言って脈拍だけでなく、脈が浮いているのか、沈んでいるのか、脈に力があるのか、弱いのかなど脈の状態をみます。
この「脈状診」と問診から患者さんの五臓六腑の「気血」の状態を把握し鍼を打つ経穴(ツボ)と鍼の打ち方を決めます。東洋医学では五臓六腑のバランスの乱れが人間が体調を崩す原因だと考えます。
鍼灸治療というと、肩コリ 腰痛 ひざ痛といった筋肉や関節の痛みを治療するものだと思われる方も多いのではないでしょうか。
しかし脈診を始めとする東洋医学的な治療は、自律神経失調症 めまい 風邪   胃腸障害   花粉症  耳鳴り  眼精疲労など様々な疾患を治療します。これらの様々な症状が五臓六腑のバランスの乱れに起因するものだと考えるからです
 
また東洋医学には「未病を治する」という言葉があります。
「未病」とは、まだ病気とは言えないが健康では無い状態のことです。この「未病」の段階で五臓六腑のバランスを整え、身体が本来持つ自然治癒力を十分に発揮できる状態を作り出し、体の不調を治していくことが最良の治療だと考えます。
 
様々な痛みや疾患を治療することはもちろんですが、副作用のない鍼灸治療では健康の維持・疲労回復など予防医学の視点から定期的に治療をうけることをおすすめします。